読書の最近の記事

2013年1月13日

永遠の0

永遠の0

「これが戦争なのです。 アメリカの兵士たちが祖国の勝利を信じて命を掛けて戦ったように、私たちも命を掛けていたのです。 たとえ自分が死んでも、祖国と家族を守れるなら、その死は無意味ではない、そう信じて戦ったのです。 戦後の平和な日本に育ったあなた方には理解できないことはわかっています。 でも、私たちはそう信じて戦ったのです。 そう思うことが出来なければ、どうして特攻で死ねますか。 自分の死は無意味で無価値と思って死んでいけますか。 死んでいった友に、お前の死は犬死だったとは死んでも言えません」

特攻で死んだ祖父の記録をたどる物語。

臆病者、天才。記憶から語られる祖父の物語は、特攻につながらない。
妻子のものとに必ず戻るという約束は、守ることができなかったのだろうか。
物語の最後の収束のすさまじさに感動した。

いったい何を大事に生きていくのか、そんなことを考えさせられた。

2012年10月25日

スターティング・オーヴァー

図書館を出てからしばらくして、妹が言った。 「おにいちゃん、さっきの女の人、仲良いの?」

「いや。僕と口をきいてくれるくらい、あの子が優しいってだけ」
「ふうん。じゃあ、私も優しいね。口きくから」
「違うな。僕たちは単に仲が良いんだよ」
「ええ、そうなの?」と妹は迷惑そうに言った。

十年巻き戻って、気に入っていた人生をトレースしようとした主人公のお話。
読みやすさと、気の利いた表現と、読了感の良さが、とてもよかった。
わりと最低な朝だったのに、すこしよい朝に変えてしまった物語の力がすごい。

作者さんのサイトで他にもショートショートを書かれているので、寝る前の楽しみとして1話づつ読んでいきたい。

2012年6月10日

秋期限定栗きんとん事件

秋期限定栗きんとん事件 上

秋期限定栗きんとん事件 下

「……あはっ」 どうやら、楽しくなってしまったらしい。 小佐内さんはうっかり、笑い声を漏らしてしまった。自分の笑い声に気づいたらしく口許を引き締めるけど、もう遅い。笑顔を隠しきれていない。


前作を読んだときの感想に
「小佐内さんに性格が似ていて親近感が湧きました。」
と書いていたのだけど、

今作では、私はちわわで小佐内さんは狼といった差があることがわかりました。
低いうなり声を聞いただけで魂が縮みあがってしまうほどの恐ろしさを感じます。

ちなみに小佐内さんは高校生なのに、小学生に間違われそうな、
ボブカットのお人形みたいな小柄な女の子です。
普段はおとなしくされています。
こわい。


関連エントリ



2011年8月28日

3月のライオン 6

3月のライオン 6

正義なんてどーでもいいから 逃げて欲しかったって

思ってしまった…


6巻は、嫌なことにも平気なフリをして抵抗もせず我慢していて
自分の世界に閉じこもっていた主人公が、いじめと戦う恩人や、
病気と戦うライバルに接し、自分にできることを探し戦いはじめた物語でした。


腹の底から煮えくりかえるほど怒っている女子中学生のすさまじい表情、
怒りをのせた飛車を打とうとして振り上げた手を止める描画、

あいかわらず情熱や優しさが、何回読んでも心を揺さぶられるほど
高密度に詰まっています。

物語の熱さに加えて、このような物語は命を削らないと
描けないんじゃないかという作者への思いもあわせて、
読んだ後は、いつでもやる気が満ち溢れてきて自分が
できることをやりたくなります。


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2010年12月 1日

よつばと! 10

よつばと! 10

  • 作者:あずま きよひこ (著)
  • 出版社:アスキー・メディアワークス
  • 発売日:2010/11
  • Amazon.co.jpの情報

世界一かっこいいとうちゃん


とうちゃん本当は
(ネタバレ防止)マンだ!


別にいい
失敗するのは
(ネタバレ防止)だ

世界一あつかいのわるい女子高生


ぜんぜんバカちがう!
めちゃくちゃかしこいですよ!


大丈夫
あの子
やせないから

世界一おもしろい子供


まゆげもそりますか?

私がこの本が大好きなことを知っている友達は、
読んで癒されてくださいね、と言うのだけれど、
可笑しくて噴出して、優しさにふんわりして、
よつばを取り囲む人たちの大きさや素敵さに感動するんです。

あ、そうか、それが癒されるってことか。

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2010年11月28日

3月のライオン 5

3月のライオン 5

鉄をも溶かしそうな勝負への想いに心が熱くなり、
誰にもマネが出来ない勇気ある強さに泣けた。

各Chapterでそれぞれ情熱だったり悔しさだったり優しさだったりと、
流れに強弱はあるのに、その強弱のどちらにも心が揺れるし、
その話ごとに、登場人物の誰かが自分かと思えるぐらいに共感する。
読んでいると自分が物語に溶けていく。


いつも情熱や勇気や優しさをお裾分けしてもらっているような気がする。
そのお裾分けはすぐに使い切ってしまうから、
自分できちんと生み出せるようになっていかないとだめだし、
他の人にお裾分けできるぐらいの人になりたいね。


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2010年6月13日

3月のライオン 4

3月のライオン 4

天才と周りから称される人たちのみが立てる世界の中で、
何かをなげうってなりふり構わず勝ちをつかみにいく人たちに心を奪われる。
勝負の世界が描かれているだけで十分に面白いのに、
3姉妹との交流がコタツのぬくもりのようにヌクヌク優しく、
何かを思い出して涙がでそうになる。


命を掛けているという表現は、殺し合いで描かれてるよりも、
将棋といったルールが決まった中での勝負で描かれたほうが、
身近で想像しやすい。
自分は何かにここまで打ち込めることができるのか。
勝負できるのか。


一話毎の扉絵がストーリになっていて、その一枚一枚には台詞もないのに、
登場人物の声や気持ちが伝わってきて、ハートフルなストーリに感動します。
一枚の扉絵でそんななのに、それが漫画になったらどうなってしまうんだろう、
それがこの作品です。圧倒的な画力と情報量(細かい描きこみもすごい)に溺れます。


4巻は世界で20位内に入る実力者が、世界チャンピオンに挑戦するお話です。
吐き気がでるほど熱くなるので注意して読みましょう。

2010年6月 6日

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

  • 作者:森見 登美彦 (著)
  • 出版社:角川グループパブリッシング
  • 発売日:2008/12
  • Amazon.co.jpの情報
そう、ラ・タ・タ・タム! その宝石のように美しい絵本と出会ったのは、私がまだひよこ豆のように小さき時分、 いまだ文明人としての分別をわきまえず、実家の箪笥に一円切手をこっそり貼りつけたり して、悪事三昧に明け暮れていた頃のことです。ちっちゃな頃だけ悪ガキでした。

乙女の語り口調が小気味よく軽快でフワフワした気分になり、
先輩の語り口調が大味でドンくさく一生懸命でソワソワした気分になり、
リンゴ飴のように甘酸っぱい物語です。リンゴ飴に酸っぱさがあったかどうか
久しく食べてないのでイメージですが。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

ドラッカーの書いた本を読むと感動で心が揺さぶられる。
効率や数値を追い求めがちなマネージメントの、向かうべき方向が
人の性格や真摯さってなんのジョークなんだ。
笑えるどころか泣ける。感動して。

この本は、そんなドラッカーの原液を薄めず足さず、
「わかりやすく伝える」ことに価値を置いていた。
一番心に響く文章は全て原書からの引用の部分だったけれど、
読みやすくて面白かった。

2009年11月29日

よつばと! (9)



よつばと! (9)



  • 作者:あずま きよひこ (著)

  • 出版社:角川グループパブリッシング

  • 発売日:2009/11

  • Amazon.co.jpの情報



よつばとを楽しもうの会(会員2名)の妹からまた発売するよ!と連絡があったので
スケジュール登録してしっかり購入。

兄「焼肉屋での掛け声がわらった~
妹「ジュラルミンもカッコイイ。
兄「どんぐりが廊下にちらばっていても怒らない父ちゃんの懐の広さもかっこいい
妹「父ちゃんみたいな親を目指します
兄「がんばれ、うんこ野郎

2009年5月 4日

レタス・フライ

レタス・フライ

もう一つも、やはり女性のことで、情けない。かつての直属の部下だった。私が日本を離れるときも、空港まで車で送ってくれた。どうして私みたいな腑甲斐ない男に関わろうとするのか、最初からわからなかった。何を望んでいたのだろう?もし今もならば、何を望んでいるだろう?
「一度、港の近くでお見かけしたのは、じゃあ、君のお母様かな?」 「いいえ、私の祖母です。でも、祖母の姓は西之園ではなくて、佐々木といいます。あの、どこで、西之園ってお聞きになったのでしょうか?」

読んでる途中で記憶がリンクするカタルシスを味わえた。
こんなところにあの登場人物のアフターストーリを持ってくるんだ、と
ほくほくとした気持ちになる。

気づいた後で
『これは○○シリーズを最後まで読んでいないと気づかない記載だろう』
と思うのだけど、私がまだ読んでいないシリーズもあるので、そのシリーズの登場人物に
ついての記載は何も気づかずに読み進めているのだと思われる。
きっと森博嗣の作品をまったく読んでなくてもそれなりに楽しめるのだろう。
そこが一番のトリックだ、と思った。

2008年10月13日

守護天使

守護天使

「おまえいい年して、なんかヤバイお薬でもやってんのか? 何からその子を守るんだ?」 「この嫌な世の中のすべてから」 「おまえ、危ないって……おまえ、まず鬼嫁から自分を守れ。金はない、力はない、センスはない、そのうえちびで、でぶで、禿の五十男。おまけに糖尿、高血圧に痔主ときてる。ついでに短小でしかも役立たず。何ができるんだよ!」
「こんなヤツ、ネットにはいくらでもいるよ。メンヘラとかいってさ、ココロ系のビョーキっぽいヤツ。好きでやってるんだから、おじさんにはカンケーないじゃん」 「ああ関係ない。でもあの子がどんな子だろうが、俺の心が全力であの子を守れって言っている」

禿でデブな椿原係長の話も涙と笑いでいっぱいだったけれど、この本の主人公(禿でデブ)の話も
涙と笑いでいっぱい。おっさんの時代到来か。

西の魔女が死んだ

西の魔女が死んだ

「魔女は自分で決めるんですよ。分かっていますね」

生活や自然が当たり前のように存在していて、懐かしいような
静かでしっかりとした時間が流れていて、気持ちが穏やかになりました。

追加された章もやさしい時間がながれていて心地よいです。
綺麗なオチに、おばあちゃんのあふれるような愛を受けた上等な魔女の
実力を見せつけられました。

魔王

魔王

『もし万が一、おまえの考えが、そこらのインターネットで得た知識や評論家の物言いの焼き増しだったら、俺は、おまえに幻滅する。おまえは、おまえが誰かのパクリではないことを証明しろ』
「それに乗って、高いところまで飛ぶんだよ。あいつら、効率良く飛ぶことしか考えてないから、こういうのはどんどん利用するんだ。上がれるところまで上がって、そこから目的地まで、すっと落ちてったほうが楽だろ」 「そんなことまで考えているんだ、鳥って」 「そんなことしか考えてないんだよ」
「あいつこそが魔王かもしれない」

時代のムードやイメージという大きな洪水を止める事ができるのか、
止める事ができなくても大事な事は忘れないように、自分の足で自分の考えで立ち続けることができるのか。
そんなことを考えさせられる物語でした、 とさ。

2008年8月29日

よつばと! (8)

よつばと! (8)

  • 作者:あずま きよひこ (著)
  • 出版社:メディアワークス
  • 発売日:2008/08
  • Amazon.co.jpの情報

兄「まずい!ってとこと、とうちゃんが死んだところがおもしろかった!
妹「そこ面白かった~!あとしまう~がよつばに急いでクレープを買いに行った時の顔にクリームがついてたのが面白かった

そんな兄妹の会話を誘発する漫画です。
買った日に3回は読んじゃう。

2008年8月16日

人を動かす

人を動かす

古典は読んでる人が多いから読んでおこうかな、という軽い気持ちで読んだ。
目次を読むだけで8割の内容が分かる良著。

  • 人を動かす三原則
    • 盗人にも五分の理を認める
    • 重要感を持たせる
    • 人の立場に身を置く
  • 人に好かれる六原則
    • 誠実な関心を寄せる
    • 笑顔を忘れない
    • 名前を覚える
    • 聞き手にまわる
    • 関心のありかを見ぬく
    • 心からほめる
  • 人を説得する十二原則
    • 議論をさける
    • 誤りを指摘しない
    • 誤りを認める
    • おだやかに話す
    • ”イエス”と答えられる問題を選ぶ
    • しゃべらせる
    • 思いつかせる
    • 人の身になる
    • 同情を持つ
    • 美しい心情に呼びかける
    • 演出を考える
    • 対抗意識を刺激する
  • 人を変える九原則
    • まずほめる
    • 遠まわしに注意を与える
    • 自分のあやまちを話す
    • 命令をしない
    • 顔をつぶさない
    • わずかなことでもほめる
    • 期待をかける
    • 激励する
    • 喜んで協力させる
  • 幸福な家庭をつくる七原則
    • 口やかましくいわない
    • 長所を認める
    • あら探しをしない
    • ほめる
    • ささやかな心づくしを怠らない
    • 礼儀を守る
    • 正しい性の知識を持つ


自分の成功体験を思い返してみると、ここに書かれている事を”無意識”にできており、
失敗体験を思い返してみると、ここに書かれている事と反対のことを”無意識”にしていることが
多いように思った。

最近、経営サイドと話す機会も多くなり、そういった方に共通しているように感じるのは
とにかく人を褒める。悪いところの指摘はせず手放しで褒める。
褒めらる側としては、いいように支配されているとは思うものの、悪い気はしないし、
重要感を持たせてもらった気になる。

仕事にかぎらず普段の生活から、周りを巻き込んだり、情熱を共有する、ということが
まったくできていないと感じる事が多いので”意識”して本の内容を実践していきたいと
思える内容だった。

相手の自己評価を傷つけ、自己嫌悪におちいらせるようなことをいったり、したりする権利はわたしにはない。 たいせつなことは、相手をわたしがどう評価するのではなくて、相手が自分自身をどう評価するかである。 相手の人間としての尊厳を傷つけることは犯罪なのだ。
サンテグジュペリ
わたしのために夕食の支度をして待っていてくれる女性がどこかにいたら、わたしは才能のすべてを投げすてても悔いない
ツルゲーネフ

2008年5月 4日

寄生獣 1~10

寄生獣 1~10

  • 作者:岩明 均
  • 出版社:講談社
  • 発売日:1990/07-1995/03
シンイチにとっては同種が食われるのがそんなにイヤなことなのか?

当たりめえだろ!人の命ってのは尊いんだよ!

わからん……
尊いのは自分の命だけだ……
わたしはわたしの命以外を大事に考えたことはない

道で出会って知り合いになった生き物が ふと見ると死んでいた そんな時なんで悲しくなるんだろう

そりゃ人間がそれだけヒマな動物だからさ
だがな
それこそが人間の最大の取り柄なんだ
心に余裕がある生物
なんとすばらしい!!

何回も読んでいるのでほとんどの台詞を覚えているのに、
これを最初に読んだ18年前に何を考えていたのかは覚えていない。

雪の峠・剣の舞

雪の峠・剣の舞

  • 作者:岩明 均
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2001/03
少しの間 遊んでやっただけだ!

淡々とした表情の中に、困ったようなけだるそうな泣き出しそうな表情が潜んでいる描画に
とても切なくなります。

何回も読んでいるのに読み始めると最期まで読みたくなる良著。

2007年12月20日

ダレカガナカニイル…

ダレカガナカニイル…

勘の鋭い方は以下を読むとネタがわかってしまう可能性がありますので、
明日から「ダレカガナカニイル…」を読むぜ!楽しみ!といった場合は読んだ後にお越しいただけると嬉しいです。

あたしは解放の家の人間で、得たいの知れない女です。こういう女と関わり合いにはならないほうがいい、そう考えておられるのもわかります

※ 宗教法人「解放の家」の信者である女性が主人公にかける言葉。

<<あたしに隠し事なんてできないわ>>

※ 頭の中にいきなり現れた人格が主人公にかける言葉。彼女は西岡の記憶も感情も全て読み取ってしまう


読んでいる最中の気持ちが

前半:こんな超常展開に引き込めませる台詞の巧さは相変わらずだ
中盤:あ、トリックがわかった(ちょっと鳥肌、ラストが怖い)
後半:まちがいない。物語が加速していく
結末:切なすぎる!

といった感じでした。
中盤でトリックに気づいたからすごい引き込まれたのかと思ったのだけど、
結末を知っている状態で2回目を読んでも面白い。そしてより切ない。

会話だけで物語が成り立っている「もつれっぱなし」が井上夢人の著書の
中で一番好きなのだけど、この本も台詞にしびれました。


タイトルがいまひとついけてないと思うので勝手に考えてみました。
・11日間の奇跡(ぱくりじゃねえか
・永遠の11日間
・輪廻の回廊
・彼女の中の大切な記憶

うーんうーん

2007年10月 3日

よつばと! (7)

よつばと! (7)

  • 作者:あずま きよひこ (著)
  • 出版社:メディアワークス
  • 発売日:2007/09
  • Amazon.co.jpの情報

お金で買える幸せがまた売っていました。
妹に教えてたら彼女もはまったので、最近は発売日に購入したよメールが届きます。
発売日がわかって便利です。

初めて読むときでも圧倒的な安心感の中で進んでいく物語がおもしろくて仕方がないし、
20回目に読むときにもおもしろさが全然消耗しません。

熱をだしたよつばと父ちゃんのやりとりとか、さりげなく描かれているけれど
父ちゃんがすごい良いことを言っていると思うんですよ。
読むたびにそんな発見ばかりです。

2007年8月13日

夜のピクニック

夜のピクニック

みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。

完璧超人のような親友たち(3人もいる)の鮮やかな手綱さばきに酔いしれる!
終盤で伏兵のヒーローが現れるところが、とても受けました。かっこよすぎます。


フルマラソンを2回分以上の距離を、ほぼ徹夜で歩くイベントというのはとても
参加してみたいです。まずは一人からやってみては、と思ったけど、
一人だとおなかが空いたらラーメン屋に吸い込まれて、眠くなったら
ホテルに吸い込まれそうです。

2007年6月19日

天使の卵

天使の卵

ど真ん中のど直球のストーリだなーと思いつつ読み進めて、
結末のど真ん中っぷりに「そらないよ!」と思いつつ
結末で主人公が見つけた描画の余韻が味わい深かったです。

2006年以降に増刷された版には、この小説の映画化した際のヒロインを演じている
小西真奈美さんが微笑んでいる写真が表紙に使われていて、おそろしくはまり役だと
いうのはわかるのだけど、小説の表紙に持ってくるのは文章から想像するイメージを
固定化してしまってそこは嬉しくありませんでした。
だいたい可愛すぎて何回も表紙みるし!

2007年6月17日

ぼくの小鳥ちゃん

ぼくの小鳥ちゃん

 返事がないので顔をあげると、小鳥ちゃんは般若の面のような形相をしていた。

 「ひどい」

 こてんぱんに傷ついたような声で言う。

 「でていけって言うの?」


般若の面のような形相をした小鳥を想像しながら過ごす休日の贅沢な時間。
小鳥のもさもさした胸元や肩のしなやかな筋肉って見ているだけで奇跡を感じますよね。


あと、めずらしく解説が非常に良い。

2007年6月14日

ペギー・スー〈6〉宇宙の果ての惑星怪物

ペギー・スー〈6〉宇宙の果ての惑星怪物

  • 作者:セルジュ・ブリュソロ (著), 金子 ゆき子 (翻訳)
  • 出版社:角川書店
  • 発売日:2006/12
  • Amazon.co.jpの情報
「地獄の道連れになるほどおまえのことが好きじゃなかったら、とっとと逃げ出すところだぜ」青い犬はペギーに向かってぼやいた。
犬にとって、彼の死はさほど悲しくなかった。大好きなのはペギー・スーだけで、彼女のためならば輪切りにされて死んでも惜しくないぐらいだ。動物というのは、こんなふうに愛する者以外には冷淡なものだ。

既にこのシリーズは青い犬の騎士っぷりに惚れ惚れする小説になってしまっています。
ふと思ったのだけど、自分と価値観がよく似ていて共感できるのもあるんだろうなぁ。
将来の目標は青い犬だなこれは。

2007年1月 1日

無限の住人

無限の住人 (1)

大掃除で出てきた無限人を最初から読み直しています。
万次が戦っている理由やら、凛を助けた最初の理由やら忘れていました。

凛「私--才能ないのかな……   昔は よく門下生の人達に木刀で 型を教わったし   父親が死んでからは道場で二年間毎日一人で剣振ってて   卍さんの斗いだってずっと見てたのに   何だか全然 思うようにいかないんだなァ

卍「ナメてんのか?お前
  ……いいか
  毎日毎日血ヘド吐くまで打ち合ってたってんならいざ知らず
  そんな 門下の三ン下どもに型教わったり
  平らな床の上で相手もねェのに剣振ったり
  それがどーしたってんだよ
  お座敷で強くなれるくらいなら苦労はしねえ

卍「昔--二年間で百人の侍を斬り殺した事がある
  それだけ実践をくぐってきた人間でもな
  逸刀流相手にゃ「やっと勝てる」ってのが正直なところだ
  道場での稽古ごとなんざ屁の足しにもなりゃしねェ

  才能がどーたらっつーのは
  やる事やった奴だけが云う台詞だよ笑わせんな


凛(……これって
  はげましてるつもりなのかな?ひょっとして;

何回読んでも面白いなぁ。
血反吐を吐くくらいに努力したことないなぁ…

2006年12月25日

よつばと! (6)

よつばと! (6)

  • 作者:あずま きよひこ (著)
  • 出版社:メディアワークス
  • 発売日:2006/12
  • Amazon.co.jpの情報
どこでもいける! どこまででもいけるーー!

幸せが売っていたので買いました。

しかし、いつもながらとおちゃんが素晴らしかったです。
勝手に遠出したよつばを叱るときに、ケガをしているよつばの足をチラっとみてから
ごつんと頭を叩いて怒るところはちょっとホロっときました。
自分の都合で怒らず、相手を考えて怒れる人は少ないです。

2006年8月27日

ターシャの庭






ターシャの庭



  • 作者:ターシャ・テューダー

  • 出版社:メディアファクトリー

  • 発売日:2005/06

  • Amazon.co.jpの情報




 私の庭は、今も変化しています。こんどはここに何を植えようかしら、こっちはこうした方がいいかしらと考えるのも、楽しいことです。また庭や植物について知りたいことも、まだまだたくさんあります。一つ新しいことを学ぶと、もっと知りたくなります。

 私は、90歳になった今も、バラの専門家になりたいと思っています。専門家になりたい、なりたい、と夢を追い続けるのが楽しいの。

 人はだれも、すべての答を知ることは決してできません。だから、もっと知りたい、もっと極めたいという夢には限りがないのです。もっと学びたいという夢に向かって歩む楽しみは、常にもち続けられるのです。



私が尊敬する絵本作家のターシャ・テューダーの庭の写真集です。

90歳になっても自分で薪割りをし、自分が食べるものは自分で作り、夜の明かりにはろうそくを作り、

コーギーを愛し、山羊やニワトリ達のペットと生活する、そんなターシャの庭の写真集。



夜にぽっかりと何もしない時間ができたときに、この本の中の

花や樹、植物がいろどる色彩と生き生きとした姿を見ていると、

少し元気になって、少しやる気が湧いてきます。

2006年8月15日

春期限定いちごタルト事件






春期限定いちごタルト事件









夏期限定トロピカルパフェ事件





小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。
「一年に一日、『三夜通りまつり』の日にだけ、和菓子の<むらまつや>が店頭で、選び抜かれたりんごとお得意のあめを使って、上々のりんごあめを売り出すの。りんごは酸味の強い品種を用意して、お客さんが注文してから皮を剥くの。あめも甘すぎず、かといって物足りないわけじゃなく、着色料なんか絶対使わない金色で、それを薄く絡めるの。その甘さと酸っぱさの絶妙の混交たるや、りんごあめの概念を一段上に押し上げるに足るものなんだから」

カバーデザインが素晴らしい。
タイトルの甘味にあった、彩りと香り。

裏の紹介文が素晴らしい。
互恵関係!

文章は読みやすく、引き込まれやすく、爽やかです。
普段、甘いモノが苦手な人にでもお口に合います。

あと小佐内さんに性格が似ていて親近感が湧きました。

ペギー・スー〈5〉黒い城の恐ろしい謎






ペギー・スー〈5〉黒い城の恐ろしい謎



  • 作者:セルジュ・ブリュソロ (著), 金子 ゆき子 (翻訳)

  • 出版社:角川書店

  • 発売日:2006/06

  • Amazon.co.jpの情報



「あなたは壁の向こう側にいたほうがいいわ。用心するに越したことはないもの」
「そりゃだめだ!俺はおまえのそばにいる。置いてけぼりなんてごめんだ。いつだって一緒に戦ったじゃないか。今度ばかりは違うなんてことはなしだぜ」
 ペギーは犬を胸にくっつけ、ぎゅっと抱きしめた。
「ああ、耳のあいだを掻いてくれ。気持ちがいい」

相変わらず青い犬(主人公の女の子ペギーの相棒。テレパシーで会話できる)のかっこよさにしびれました。
このかっこよさはなんなんだ。
「そりゃだめだ!俺はおまえのそばにいる。」
この台詞を今度どこかで使ってみよう。

鳥人計画






鳥人計画





「ジャンプ一筋といっても、今はもう選手じゃないんだから、浮いた話の一つや二つはあるもんだがな」
 机に腰をのせ、爪を切りながら須川が揶揄するようにいった。「合宿中はともかく、そうじゃない時はどうしてるんだろうな。正月はまさか合宿ってことはないだろう。三十男がアパートで一人で、ファミコンでもしてるってのか?」

ひどすぎるw
と、大変うけました。


トップレベルで戦っているスポーツ選手と薬物の関係は、
ルールに違反した薬物を使用し、且つ見つかればドーピングで
それ以外はOKな世界なんだろうな。
と一部の情報から漠然と思っています。
お金や別の圧力で勝負が決まったりと、そちらの闇も深そうです。

どんなスポーツでもトップレベルの世界は素晴らしくまた美しさを感じるのだけど、
人気がでたり大きな利益が絡むとどうしても堕落してしまうのかな。

疾走






疾走 上









疾走 下





おれにことばはいらない。おれはからっぽになってしんでいきたい。からから、からっぽのおれだ。おれはおもうのだ。ことばがあるから、ひとはなやむ。そうだろう。ひとはことばでものをかんがえる。ことばでかこをきおくにのこし、ことばでみらいをおもいえがく。ぜつぼうはことばがうむ。きぼうもことばがうむ。つみはことばによってかたられ、ばつもことばがつくる。しあわせをせつめいするにはことばがいる。ふしあわせだとわかるのにことばがいる。だから、うそだ。かこみみらいもぜつぼうもきぼうもつみもばつもしあわせもふしあわせも、ほんとうは、さいしょは、もともとは、ことばなどないせかいにあったものなのだ。おれはことばなどおぼえるのではなかった。ことばさえなければ、おれはあんなにもくるしまずにすんだ。

「大切にしてるとさあ、それが奪われたり壊されたりすると悲しいでしょ。大切なものがあるから悲しい目に遭うんだと思うのね、みんな。だったら、大切なものなんかなにもないんだって、そう考えたほうが、楽でしょ」

読んでいる最中の息苦しさ、読み終わった後の開放感と、残された悲しさ。
闇に向き合うと、人は時におかしくなってしまう。
不条理に主人公に降りかかる闇の数々。
狂わずにカラカラに渇いた心、その心に落ちるたった一滴の水滴のような人との繋がり。

ことばで気持ちをうまく表現することができません。
辛い事や嫌な事に耐性がついて、心はどんどん渇いて、
日々が過ぎていく。そんな自分の生活の一面と少し重なりました。
(あくまで一面ですので。って書いとかないととても悲しいエントリで心配されてしまう)

2006年8月 6日

片想い






片想い





「男と女は、メビウスの裏と表の関係にあると思ってます。」
「どういう意味ですか」
「ふつうの一枚の紙ならば、裏はどこまでいっても裏だし、表は永遠に表です。両者が出会うことはない。でもメビウスの帯ならば、表だと思って進んでいたら、いつの間にか裏に回っているということになる。つまり両者は繋がっているんです。この世のすべての人は、このメビウスの帯の上にいる。完全な男はいないし、完全な女もいない。
「人間は未知のものを恐れます。恐れて、排除しようとする。どんなに性同一性障害という言葉だけがクローズアップされても、何も変わらない。受け入れられたいという我々の思いは、たぶんこれからも伝わらない。片想いはこれからも続くでしょう。」

クライマーズハイ






クライマーズハイ





熱かった。

新聞記者の納品は毎日なのですね。

2006年7月 4日

女魔術師ポルガラ〈1〉~〈3〉






運命の姉妹―女魔術師ポルガラ〈1〉



  • 作者:デイヴィッド&リー・エディングス

  • 出版社:早川書房

  • 発売日:2005/10








貴婦人の薔薇―女魔術師ポルガラ〈2〉



  • 作者:デイヴィッド&リー・エディングス

  • 出版社:早川書房

  • 発売日:2005/11








純白の梟―女魔術師ポルガラ〈3〉



  • 作者:デイヴィッド&リー・エディングス

  • 出版社:早川書房

  • 発売日:2005/12




至福の時間、再び。

読み終えたときに胸が一杯になりました。

 圧倒されそうな歴史の行進が、リヴァの女王の膝の上にのっていた。彼女はもう一度本をひらいて、こよなく愛する部分、ポルガラがもはやエラト女公爵ではなく、人里離れたセンダリアの農園で単なる料理人になったときの、ファルドー農園の台所の静かな場面を読んだ。その場面では、地位などというものに意味はなかった。本当に重要なのは、根無し草のような父親がいかに欠点だからで、身重の妻を見捨てたように見えようとも、心の中でじつはその父親を愛していたことにポルガラが気づくシーンだった。

2006年6月 6日

魔術師ベルガラス〈1〉~〈3〉






銀狼の花嫁―魔術師ベルガラス〈1〉



  • 作者:デイヴィッド&リー・エディングス

  • 出版社:早川書房

  • 発売日:2005/07








魔術師の娘―魔術師ベルガラス〈2〉



  • 作者:デイヴィッド&リー・エディングス

  • 出版社:早川書房

  • 発売日:2005/08








王座の血脈―魔術師ベルガラス〈3〉



  • 作者:デイヴィッド&リー・エディングス

  • 出版社:早川書房

  • 発売日:2005/09





 イルデラを祭壇に導く父親グレッタンの表情は、さっさとこの日が終わればよいのにといわんばかりだった。純白のドレスに身をつつみ、プラチナブロンドの髪に春の花輪をかざった花嫁は光り輝いていた。花嫁というのはいつもそうだ--気づいていたかね? 花嫁は光り輝き、花婿は神経質になっている。実際に世界を動かしているのが男か女か、それだけでわかろうというもんじゃないか。


今まで読んだファンタジィの物語の中で一番好きな(形容詞が長い)ベルガリアード物語の外伝です。

ベルガラスの渋さにしびれ、ベルディンの不器用な優しさにしびれます。

読書の時間は至福過ぎました。

2006年5月11日

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する






グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する



  • 作者:佐々木 俊尚 (著)

  • 出版社:文春新書

  • 発売日:2006/04





 世界のすみずみまで入り込み、すべてを見通している神の姿――。

 それはグーグルの未来の姿、そのものかもしれない。

 グーグルこそが、「神の遍在」なのである。それがわれわれにとって薔薇色の夢となるのか、それとも暗黒の悪夢となるのかは、まだだれにもわからない。


作者の方が伝えようとされていることが、わかりやすくまとまっていました。

Googleという太陽がもたらしている光と影。

水星ぐらい太陽に近いと熱すぎて生物が生きていけないし、

冥王星ぐらい太陽に遠いと寒すぎて生物が生きていけないといった感じでしょうか。

太陽の重力が大きくてどんどん引き寄せられていく危機感。



同じような話題を書かれていた梅田望夫氏の本の文章が非常に魅力的に感じられたのに対して、

この本の文章は情報としての文章としか感じられませんでした。

その理由が何故かはよくわかりません。



章タイトルのデザインはかなりCoolです。

2006年5月 9日

よつばと!






よつばと! (1)



  • 作者:あずま きよひこ (著)

  • 出版社:メディアワークス

  • 発売日:2003/08








よつばと! (2)



  • 作者:あずま きよひこ (著)

  • 出版社:メディアワークス

  • 発売日:2004/04








よつばと! (3)



  • 作者:あずま きよひこ (著)

  • 出版社:メディアワークス

  • 発売日:2004/11








よつばと! (4)



  • 作者:あずま きよひこ (著)

  • 出版社:メディアワークス

  • 発売日:2005/08





 どっちが上でどっちが下だかわかるまいー


青い空、せみの声、川のせせらぎ、

心に残る原風景を思い出すような気持ちになります。

やさしくて暖かくて柔らかくておもしろい。



5巻も買いに行こう。

幸せって買えるんだねー。

2006年5月 1日

ペギー・スー〈4〉魔法にかけられた動物園




ペギー・スー(3) 幸福を運ぶ魔法の蝶

ペギー・スー〈4〉魔法にかけられた動物園



  • 作者:セルジュ・ブリュソロ (著), 金子 ゆき子 (翻訳)

  • 出版社:角川書店

  • 発売日:2006/03





 うとうとしていると、突然、鋭い痛みが左の尻を襲った。なにかが咬んでる!
 ペギーは悲鳴を上げて、はね起きた。青い犬がそばにいた。
「ようやくお目覚めか?」と犬が言った。「さっさとずらかろう。右の尻にも食らいつくのはごめんだぜ。結構うまいから、途中でやめられなくなるかもしれん」


青い犬が相変わらず可愛い。

2006年4月 5日

ペギー・スー(3) 幸福を運ぶ魔法の蝶




ペギー・スー(3) 幸福を運ぶ魔法の蝶

ペギー・スー(3) 幸福を運ぶ魔法の蝶



  • 作者:セルジュ・ブリュソロ (著), 金子 ゆき子 (翻訳)

  • 出版社:角川書店

  • 発売日:2005/11





 両手は包帯で覆われていたが、それでも血が滲み出していた。青い犬がそばに来て、手のひらを舐めてくれた。
「辛い試練だな」と犬はテレパシーで言った。「だが、おまえには勇気がある」
「足りればいいんだけど」とペギーはあくびをしながら言い、すぐに眠りこんだ。


ハリーポッターは全巻読んでいると前置きをしておいて、

最近、ハリーポッターはハリーが起こす癇癪やヒステリーに

ストレスを感じていたので、ペギースーがとても新鮮でした。



あと青い犬がとても可愛いです。

(主人公のペギーとテレパシーで会話できる犬。とても口が悪い)

口が悪くて憎めないキャラクタを偏愛してしまうのは、

きっとベルガリアード物語のシルクというキャラクタの魅力が遺伝子レベルで

刷り込まれているからです。

2006年3月29日

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる




ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる



  • 作者:梅田 望夫 (著)

  • 出版社:筑摩書房

  • 発売日:2006/02





ここ10年の間に起きたネット・社会の変化について、

わかりやすい言葉でまとめられています。

Googleとロングテールの話が面白かったです。



一番心に響いたのは、文章からあふれ出るような熱意と情熱です

(文章は丁寧で落ち着いているのだけど)



風に揺られる柳の枝のようにそよそよと生きている私にはとても刺激的でした。

守るものなど何もないのだから足場を気にせずやりたいことをやらないと。



 ところで羽生さんが現役である間に、コンピュータ将棋は人間を越える可能性をはらむ。いずれやってくる「人間とコンピュータのギリギリの闘い」おいて人間が勝利するための条件と「高速道路を走りきったところでの大渋滞」を抜け出すための条件には、類似性があるように思えてならない。

 「聴覚や触覚など人間ならではの感覚を総動員して、コンピュータ制御では絶対にできない加工をやってのける旋盤名人の技術のようなもの。それがどういうことなのかに、ものすごく興味があります」

 羽生さんは言う。彼は、言語化不可能な世界にこそ、人間ならではの可能性を見いだそうとしている。


 生まれたばかりのベンチャーは欠点だらけである。それらを補うことはもちろん必要で重要だが、ベンチャーが「自社の粗探し」を最優先事項にしたら、存在意義などなくなってしまう。失敗しながら色々なことを学んでいけばいい。それよりも個性・長所をじっくりと見極めて、それらを絶対に失わないようにすること、伸ばすこと。そういういちばん大切なことを見失わないようにすること。それを担保するのが私の重要な役目の一つだ。

2006年3月28日

Visual C++〈1〉はじめてのWindowsプログラミング

Visual C++〈1〉はじめてのWindowsプログラミング

Visual C++〈1〉はじめてのWindowsプログラミング

  • 作者:山本 信雄 (著)
  • 出版社:翔泳社
  • 発売日:1999/12

いつもウィザードで自動生成したコードについて、自分で0から作成することで、
処理の流れについての理解が高まりました。
タイトル通り、C・C++は知っているけどVC++は初めての人に向いています。

2006年3月19日

「へんな会社」のつくり方

「へんな会社」のつくり方

「へんな会社」のつくり方

  • 作者:近藤 淳也 (著)
  • 出版社:翔泳社
  • 発売日:2006/02

はてな社長のid:jkondoさんの会社や物事への考え方

毎日座る席を変えるフリーアドレスの制度は良いなーと思いました。
同じプロジェクトのメンバは固まって仕事するとかなり効率があがるので
集団で動く事になるかもしれないけど、整理整頓もできるし、新鮮味もありそうで
良さそう。


はてなには色々と興味がありますが、小さな会社なのに有能な人材が
集まってきているところが一番興味有ります。

2006年2月26日

博士の愛した数式

博士の愛した数式

博士の愛した数式

  • 作者:小川 洋子 (著)
  • 出版社:新潮社
  • 発売日:2005/11
 博士は立ち上がり、流しで洗い物をしている私の顔を覗き込むようにして断言した。
「本当に正しい証明は、一部の隙もない完全な強固さとしなやかさが、矛盾せず調和しているものなのだ。たとえ間違ってはいなくても、うるさくて汚くて癇に障る証明はいくらでもある。分かるかい? なぜ星が美しいか、誰も説明できないのと同じように、数学の美を表現するのも困難だがね」

文章の柔らかなリズムが心地よく、
読み終えた後の感動がふんわりと優しかった。

あと、数学が少し好きになりました。
素数の孤高・美しさ、友愛数の絆、完全数の強さ…(うっとり

τになるまで待って

τになるまで待って

τになるまで待って

  • 作者:森 博嗣 (著)
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2005/09

艶やかな蝶は既に飛び去り、
今はもういない。

残された鱗粉に人々は酔い、
そして惑う。

2006年2月23日

Joel on Software

Joel on Software

Joel on Software

  • 作者:Joel Spolsky (著), 青木 靖 (翻訳)
  • 出版社:オーム社
  • 発売日:2005/12
 ソフトウェアプロジェクトの管理には、コードを書くのとはまったく異なるスキルセットとテクニックが要求される。この2つは根本的に異なった無関係な分野なのだ。コード書きとマネジメントの違いは、脳外科とプレッツェル焼きの違いくらいに大きい。時空連続体の裂け目からミステリアスにプレッツェル工場へと転送された優れた脳外科医は、たとえハーバードメディカルスクールを出ていたとしても、プレッツェルの焼き方について何か知っていると期待されるべき理由はない。しかし人々は少しの調整もすることなしに、トップコーダにマネジメントをさせることが可能だと、当然のように思っている。

実際の経験から得た結論から書かれていて説得力があって、
1ページ毎に1つジョークを入れるくらい読み手の
興味を引きつけようとするサービス精神があります。
小説のような読み物として読んでも面白いです。

Webでも一部読めます。
Joel on Software

2006年2月19日

椿山課長の七日間

椿山課長の七日間

椿山課長の七日間

  • 作者:浅田 次郎 (著)
  • 出版社:朝日文庫
  • 発売日:2005/09
 泣くなよ、ツバキ。あなたがどこの誰かは知らないけど、人間は「ありがとう」を忘れたら生きる資格がないんだよ。
 きょうはありがとう。私の愚痴を聞いてくれて。

何回読んでも中盤からの展開が涙無しでは読めません。
引用した文章は心に深く刻んでいつも持ち歩いています。
きょうはありがとう。このブログを見てくれて。

2006年2月 5日

神の子どもたちはみな踊る

神の子どもたちはみな踊る

神の子どもたちはみな踊る

  • 作者:村上 春樹 (著)
  • 出版社:新潮社
  • 発売日:2002/02
かえるくんはうなずいた。「これは責任と名誉の問題です。どんなに気が進まなくても、ぼくと片桐さんは地下に潜って、みみずくんに立ち向かうしかないのです。もし万が一闘いに負けて命を落としても、誰も同情してはくれません。もし首尾良くみみずくんを退治できたとしても、誰もほめてくれません。足下のずっと下の方でそんな闘いがあったということすら、人は知らないからです。それを知るのは、ぼくと片桐さんだけです。どう転んでも孤独な闘いです」

以前読んだときに、「かえるくん、東京を救う」と「蜂蜜パイ」がとても好きな話だった、
とどこかに書いた記憶がありますが、やっぱりその二編が心に響きました。

かえるくんのまっすぐな勇気に震え、護るものに気づいた蜂蜜パイの主人公に震えます。

2006年1月26日

五分後の世界

五分後の世界

五分後の世界

  • 作者:村上 龍 (著)
  • 出版社:幻冬舎
  • 発売日:1997/04
小田桐は無意識のうちに何かを受け入れたのだった。それはただの死とか恐怖といったものではなく、恐怖と死が自分に訪れるルートとシステムといったことだった。

死との距離感がきっちりと取れている時は、
わりと意欲的に前向きに行動している、と思う。

死と抱き合っていたり、まったく見えない距離感の時は、
すごく不味い行動をしていることが多い。
電車の二人用の座席で隣になるような距離感が私には
ちょうどいい感じだと思う。

5分後の世界の”生きている”人たちには純粋な憧れを
持つけれども、たぶん私がその世界にいったら
あっという間に淘汰されてしまうだろう。

共生虫

共生虫

共生虫

  • 作者:村上 龍 (著)
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2003/03

2006年1月23日

長い腕

長い腕

長い腕

  • 作者:川崎 草志 (著)
  • 出版社:角川書店
  • 発売日:2004/05
おまえは、身内を守る時にはモラルとか常識とかは吹っ飛ばしてしまうんだ。日本型サイコって感じかな。だから身内と思わないように思わないように人間関係の距離を必死にとろうとしてるんだろ。いつまでも丁寧語なんか使って。

2006年1月18日

夏への扉

夏への扉

夏への扉

  • 作者:ロバート・A・ハインライン (著), 福島 正実(翻訳)
  • 出版社:早川書房
  • 発売日:1979/05
リッキィは顔もあげずにいった。低い声で、ほとんど聞き取れないほどだった。

読み直すのは何回目なんだろう。
何回読んでもおっさんのロマン(妄想の方)を感じます。

さっぱりとした感動で読み終わった後のすがすがしさが心地よいです。

2006年1月16日

たったひとつの冴えたやりかた

たったひとつの冴えたやりかた

たったひとつの冴えたやりかた

  • 作者: ジェイムズ,ジュニア ティプトリー (著), 浅倉 久志 (翻訳)
  • 出版社: 早川書房
  • 発売日: 1987/10
レイヴンの心臓は、生まれたばかりの動物が立ち上がろうとするように、胸の中で、せまりよる眠りのもやの中で、ぐらりとよろめく。
 彼は決定をくだす。

内容はライトです。3編から構成されています。
前に読んだのが確か7年前くらい。3編のうちどれもおもしろいのだけど、
今回読んでみたら2つ目の話にぐっときました。
あの終わり方はかっこよすぎるだろう。

前回読んだ時は特にそんなことを思った記憶はないので
価値観や嗜好が変化したみたいです。

2005年12月21日

XPエクストリーム・プログラミング入門

マスタリングTCP/IP 応用編

XPエクストリーム・プログラミング入門―ソフトウェア開発の究極の手法

  • 作者: Kent Beck (原著), 長瀬 嘉秀 (翻訳), 飯塚 麻理香 (翻訳), 永田 渉 (翻訳)
  • 出版社: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2000/12

エクストリーム・プログラミングといえばペアプログラミング、
ペアプログラミングといえばエクストリーム・プログラミング(たぶん世間の認識

ペアプログラミングとは言葉のままの意味で、
二人のプログラマがペアになって片方がコーディング、
片方がそれを見てレビュしながらプログラミングをする手法です。
二人で一人分の仕事しかできないのではないかというのが、
この手法の効果が疑われている部分ですが、

・細かいプログラミング設計(モジュール設計)
・プログラミング
・プログラムのテストシート作成
・プログラムのテスト

といった工程をすべてプログラミングの工程に内包させることで効率をあげる、
ユーザの要求の変化に対応する手法だというように本からは読めたので、
いまの現場に導入できる可能性はあると思いました。
ただ私のいまの働いている職場はプログラマが全員男性なので導入しないこと
にしました。ばかやろー。

2005年12月18日

ナ・バ・テア

ナ・バ・テア―None But Air

ナ・バ・テア―None But Air

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社: 中央公論新社
  • 発売日: 2004/10
愛するために生まれてきたのではない。
愛されるために生まれてきたのでもない。
ただ、軽く……、
飛ぶために、生まれてきたのだ。

フロで読了。
フロに入る時は暇つぶしにいつも本をお供に入っています。
だいたい1時間ぐらい読んでいます。
集中力は全然ない状態だと思うので何回か既に読み終えた本が良い感じ。

この本を読んでいるとなんとなく自分が生きている理由について
考える。そんな大げさに考えるのではなく軽い感じで思いを馳せると
いった方があっているかな。

結局いつもだいたい結論は「暇つぶし」